JASON 4.1が登場
JASON 4.1が登場 今回のリリースで、JASON 4.1はWindowsとmacOSの両方で「ダークテーマ」をサポートします。お使いのOSをダークモードに切り替えるだけで、JASONがダークになります! スペクトルの描画品質、ベクターグラフィックスおよびビットマップ出力に多くの改良を加えました。また、macOSでの2D等高線プロットの応答性を向上させました。さらに、macOSでのNUS処理を高速化しました。 パルスシーケンスのソースコードを、テキスト文書としてNMRパラメータとともに表示できます。 Zipアーカイブはキャンバスにドラッグ&ドロップするだけです。JASONは、開くことができるすべてのファイルを自動的に解凍します! 分子内の原子にはカスタムラベルを付けることができます。こうすることで、必要に応じて原子の 「番号変更」や「マーク付け」を行うことができようになりました。 SMILEQをさらに高速化し、レポートエディターを追加しました。 [...]
JASON Version 4.0
JASONチームがJASONバージョン4.0をリリース JASONバージョン4.0では、多くの分野で改良が加えられています。リファレンスデコンボリューション処理を導入し、この強力なツールの簡単なアプリケーションを提供します。1次元NMRスペクトルのピーク解析は、フィッティングパラメータを固定できるようになり、解析のコントロールがさらに向上しました。チャートは、NMRスペクトルと同様に、ズームとパンのためのマウスモードにより、より簡単にナビゲートできるようになりました。 夏が近づくにつれ、“リラクゼーション”について考え始める良い時期ですが、JASONも例外ではありません!リラクゼーション実験用のROSY処理を強化し、T2実験や飽和回復実験に対応できるようになりました。また、カラー・グラデーション・オプションに加え、スタックされたデータを単一色で表示するオプションも追加されました。 アノテーション、ルール、テーブルなどについても複数の改良が加えられました。いつものように、ユーザビリティとパフォーマンスのためにいくつかの内部改良を行い、いくつかの厄介なバグを潰しました。 これらの改良点の詳細を見てみましょう: アレイ測定と緩和解析 CPMG T2 および T1 [...]
JASONにおけるNMRデータ処理:ROSY
最近、 JASON 3.2 で緩和データの便利な処理と解析が導入されました。このコンセプトは拡散NMRやDOSYのサポートに似ています。解析には積分、ピーク、またはすべてのデータポイントを使用することができ、ROSY(Relaxation Ordered SpectroscopY)プロットは結果のT1値とそれぞれの推定誤差から構築されます。JASON 3.2では、ROSY処理機能はインバージョンリカバリー、T1実験のみをサポートしていますが、近日中に他のあらゆる一般的な手法に拡張される予定です。ユーザー定義の方程式による積分のフィッティングを含むあらゆる配列実験のマニュアル解析は、すでにJASONに実装されています。DOSYと同様の処理ステップとしてROSYを実装した目的は、ユーザーエクスペリエンスを向上させ、データ処理エンジンによるより良い自動化を可能にすることです。 図1 JASONにおけるインバージョンリカバリー(T1)実験の解析と処理 [...]
JASONバージョン3.2は、JASONチームによる2024年の最初のリリースです。
JASONバージョン3.2は、JASONチームによる2024年の最初のリリースです。 JASON 3.2では、NMRとともに質量分析データも追加できるようになりました。JEOL JMS-S3000 SpiralTOF(MALDI-TOFMS) のユーザーは、JASONにデータを読み込むことができるようになり、JEOL JMS-S3000 SpiralTOF の質量分析(MS)データをパラメータとピークの簡単なレポートと一緒に表示することができます。 [...]
JASON 3.1 – 機能の拡張と自動化-
JASONバージョン3.1が登場し、NMR処理・分析機能と自動化オプションが拡張されました! DOSY機能が拡張 JASON 3.1では、DOSY結果を報告する新しいテーブルが導入され、Arrayedテーブルやチャートと並んで、Kineticパネルから作成できるようになりました。 フィッティングダイアログでは、Stejskal-Tanner方程式がサポートされ、拡散データのフィッティングやDOSY解析を視覚化することができます。パルスシーケンスパラメータから直接、補正された拡散時間の自動計算機能を導入しました。 外部コマンド処理スクリプト(関連記事:External Command processing scripts, [...]
JASONの能力を拡張する (その3) :高度な外部処理、t1ノイズ除去
これまでこのシリーズでは、JASONが処理中のデータを外部プログラムに渡すことで、JASON内では現在利用できない処理を実行できることを紹介しました。今回は、t1ノイズ除去のための処理関数をpythonでプロトタイピングした後、開発チームがJASONのメインコードに実装した実際のアプリケーションを紹介します。 高ダイナミックレンジのサンプルは、2次元スペクトルの間接観測軸の方向に好ましからざる様相を呈することがあります。これはいわゆるt1ノイズと呼ばれるもので、各t1インクリメント間の信号強度の小さな変動から生じます。これらの変動はt1では変調されないため、スペクトル上のt1/F方向に平行な縞模様として現れ、かつスペクトル中の強い信号と関連しています。最新の分光計ハードウェアはこのようなアーティファクトを大幅に減少させますが、データ処理段階で除去する必要がある場合もあります。 t1ノイズを抑制するアルゴリズムは数多く存在しますが、このブログでは、ManolerasとNortonが提案し、Journal of Biomolecular NMRに掲載されたものを紹介します(J. Biomol. NMR 2 [...]